現在、PLCに関してパブリックコメントの募集がされている。
PLCとは従来の電力線に電波を重畳してインターネットなどの通信を行う規格。
BCLやアマチュア無線、放送などの電波利用者にとっては重大な影響を受けかねない。
使用周波数も2Mhzから30Mhzという、短波と重なり合う部分を使用する。
いろいろな実験の結果、現在の機器では短波放送は輻射ノイズで使いモノにならなく
なってしまうことが報告されている。
BCLとして、またアマチュア無線従事者としては死活問題である。
短波帯がまったく聞けなく(使えなく)なるのだ。
はっきり言って大反対である。
今回、感想としては、何で今頃こんな企画を持ち出してさも重要事のように推し進めようとするのかと思う。
今回、企画を策定する研究会の議事録を始めて読んだ。
読んだ感想として、①身勝手な意見が多すぎる。②この規格が必要な理由が判らない。③議論の集束方向があらかじめ決められている印象を受ける。
この3点を挙げたい。
① については、その際たるものが今ノイズが存在するから、PLCノイズを許容しろという発言に集約される。
② について、機械などが苦手な老人や弱者向けとの言もあるが、説得力がない。そもそも、モデムなどの外付け機器に接続しなくてはならないのであれば、今のADSLや光も同じだ。また、家庭内ということであれば、無線LANの構築となんら変わることがない。
③について。ぶっちゃけた言い方をするなら、どんなに議論しようとも、PLCを使うことが決まっている。許容値などの問題についても、ハナから問題にせず、実験のための値を決めるなどと言う方が出る始末。それに、“妨害できる許容値”を決めるんで無くて、“妨害のでない値”を決めるんではなかったか?
所見としては、あまりにも身勝手すぎる。国として、自治体としてやる意味がない。ADSLもある。光もある。屋内向けなら無線LANがあり、大きく発展しているはずだ。
新たに環境に影響を与え、許容値を策定するような有害なものを作らなくても十分だ。
弱者、高齢者というが、その方々が使いやすいように現状の規格を充実させ、簡単にするほうが、金もかからなくていい。
やるなら、現状を変えなくてすむ技術を蓄積してからやるべきだ。
さらに、少数かもしれないが、電波を利用、また趣味とするものの楽しみ、利益を奪わない範囲でやってほしい。
議事録の中では、短波放送代表の方が奮闘されていたが、それに対する発言を見るにつけ、
本当に議論する気があるのか疑う発言もある。エゴと打算が支配しているような気さえする。
わが国のトッブレーンが集まってもこの始末。
悲しくなってくる。
パブリックコメントも関係なく、強行することだけはしないでほしい。
でも、どんな小さな機会でも、阻止できる可能性があるならやらなくては。
名古屋のBCLの集まりであるNDXCさんが反PLCのキャンペーンをされている。
OAKとしてはこのキャンペーンに賛同してパブリックコメントを上げたいと思う。
また、自分のこのブログでもはっきり姿勢を打ち出したいと思う。
NDXCさんのPLCサイト(どんな影響があるか、まとめられている。影響されたときの音声も聞ける。)
このほかにもたくさんのサイトやブログが反対を表明したり、反論したり、実験の結果を公開されている。NDXCさんのサイトから飛べるので、ぜひ見ていただきたい。そして反対意見をパブリックコメントに上げていただきたい。
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